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猫のケージのお話




今日は猫のケージのお話です。
始めに「ケージはこれにして下さい」という強制的なお話ではありませんのでご参考程度にお聞き下さいね。
獣医師の観点からお勧めするケージとしては、ずばりハードタイプのケージ(写真参考)です。
理由として、災害などが発生した場合に身を守る手段としてハードタイプが有効だからです。
そして扉の数にも注目です。
病院に来院された時に嫌がって出てこれない猫さんにはあちらこちらの扉が開く方がアプローチしやすいため、写真のように上が開き、正面が開き、かつ上と下が分離できるタイプがベストです。
また日常的にこのケージの扉を開放してベット代わりにご自宅で使用して頂くことも強く推奨しています。
自宅で使用するメリットとして、常に自分の匂いをつけておくことで仮に災害などで数時間入ったままの状態の時でも安心できるからです。
上下を分離して下の部分のケージにモフモフ毛布などを敷いておくと、ベットとしては最適です。
ケージご購入の際にはご参考頂けると幸いです。
写真一番下は季節の一枚、夏の暑さ対策として冷却ボードの一例です。
しかし、この商品、とてもバクチ的要素を含んでいます。
猫は気まぐれで個性が強い動物ですから、元来猫のおもちゃ、寝床などはせっかく購入しても使用しない(はずれ)ケースが多いものです。
ですから、この冷却ボードも賭け!なのです。
ちなみに我が家の愛用率7匹中3匹で、残りの4匹は完全無視、1匹の場合は無駄になる可能性大、バクチです(笑)
是非ご参考に・・・。
7月に入ると暑さも本格化、猫さんも熱中症にはご注意くださいませ。
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猫の年齢について



診察で聞かれる質問の中で比較的多いのがこのお話です。
「うちのこは人で言うと何歳くらいなの?」
諸説ありますが、一般的に知られている指針を参考に
猫 6ヶ月 人 10歳
猫 1歳 人 20歳
猫 2歳 人 24歳
後は猫1歳ごとに人が4歳ずつ歳を重ねていく形になります。
ですから、写真一番上、実は5月5日ひっそりと誕生日を迎えた看板レディなつみちゃんは今年で6歳になりましたから、人で言えば40歳です。
私より年上なんですね、お姉さま。
実際、猫の成長を見ると、生まれて1ヶ月以内に歩行可能で、生後1ヶ月で乳歯は生えそろい、離乳食が始まります。生後5ヶ月には永久歯に生え変わり始め。早い猫では、7ヶ月で発情が始まります。
1歳で歩き始める人間と違ってかなり最初の1年の成長がスピーディなのが分かります。
トイレだって生後2ヶ月で覚えますし、2歳の我が息子とトイレトレーニング中の私としては猫の成長が眩しいくらい(笑)
ちなみに前も記述しましたが、シニアの入り口は7歳、人で言えば44歳、人間ドックが本格的に始まる年齢ですから何となくうなずけます。
年齢と共に失うものの代表としてキトンキャップ(子猫の帽子)があります。
白猫さんの額に黒い模様が入ることをいいますが、これが成長とともに薄くなり、2歳の頃にはほとんどわからなくなります。
写真真ん中が生後8ヶ月くらいの白猫さん、下が同じ猫で2歳の時の様子です。
同じ猫なの?というくらい模様がありません。
何のために必要だったのか、まったくわかりませんが、面白い現象です。
しかし、この白猫、私が手塩にかけて育てたのですが、成長とともに人相が悪くなったのなぁと飼い主ながら感心します(笑)
以上、年齢のお話、皆様の愛猫さんは人で言うと何歳になりますか?
梅雨のさなか、暑さ、厳しくなってまいりました、体調には十分お気をつけ下さい。
トイレのお話




今日はトイレのお話、お食事中の方はごめんなさい。
猫はとても神経質で綺麗好きな動物のため、室内で暮らす場合、実は一番トイレの環境に気を使って頂きたいのです。
外猫のトイレ事情をみた場合、Aの畑でトイレをすると、次のトイレはBの畑するという具合で、同じ畑ですることはほとんどないのです。
ですから、同じトイレでして頂いている室内猫の場合、それだけで妥協していることになるので、トイレの環境をせめて猫好みにしてあげましょうということになるのです。
快適なトイレ環境を考えよう!
設置場所
いつもいる場所から遠からず、近すぎず、安心できる場所を選びましょう
プライバシーはあるけれど、いつもいる生活圏から離れ過ぎない方がいいらしいです
トイレ容器
大きい方が好き、体の1.5倍は必要で、衣装ケースの浅型がお勧めです
カバーは匂いがこもるのであまり好みません
砂の種類、深さ
好みが分かれるところですが、できるだけ細かく、固まる砂タイプが人気です
砂の深さは5cmくらいで、もちろん無臭タイプがお勧めです(猫はフレーバーは嫌いなので)
我が家の場合、長年の猫好み調査の結果、また匂いの軽減、砂の日持ち、また散らばる手間等々かんがみてラ○オンのにおいをとる砂にたどり着きました。
ちなみに7人大家族なので、スーパーの安売り時には、周囲が引くぐらい買い込みします(笑)
トイレの数
猫の数+1 別々の場所に設置しましょう
掃除の頻度
できるだけまめに、砂の総入れ変え、容器の消毒、洗浄も定期的に行いましょう
猫の動作で分かる不快度として、猫がトイレのふちにたって排泄する、短時間しかトイレに入らず、あまり掘ったり、埋めたりしない、トイレから慌てて飛び出してくる、トイレのあと、足をふっているなどがあげられます。
ご参考になさって下さい。
また、猫の問題行動の一つとして、トイレの失敗がありますが、失敗するには必ず理由があります。
決して怒らないで下さい。猫はいかなる場合も怒られることが大の苦手ですから、怒って解決することは何もありません。
失敗する理由としては、膀胱炎などの病気が疑われる場合、トイレが気に入らない、愛情が足りない、外の野良猫に恐怖を感じている、避妊、去勢をしていないなどになりますので、それぞれに合った対処を行って下さい。
写真の我が家の愛猫ですが、トイレの失敗を時々します。
顔つきだけは強そうにみえますが、ガラスのハートの持ち主です。
顔つきだけで、お外番(外に野良猫が来ないか見張っているお仕事)を任されていますが、野良猫を見つけるやいなや、全身毛を逆立てて、その場から逃走し、その後24時間は下の写真2枚のように非常に落ち込んだ感じで、しんみりとトイレを失敗します。
これを怒ったらどうなるか?想像できますよね?ハートが壊れちゃいます。
ですから、その猫がトイレを成功した時に褒めるようにしてあげます。
ちゃんとトイレにできて偉いねって褒めてご褒美を与えます。これがけっこう効果的です。
褒めること、ご褒美を与えることは行動学的にもお勧めなことですから、あらゆる場面で褒めてあげましょう。
以上、トイレにまつわるあれこれいかがだったでしょうか?
猫は個性的な動物ですから、好みなど様々だと思います。
改めてトイレに関して考えて頂けたら幸いです。